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2006年8月14日 (月)

ホンダ

こんちは。X3です。今回はマーケティング的なお話お話。ちょっと長いかも。

今回取り上げるテーマは、コレ。

ホンダ レジェンド

ホンダのレジェンドです。

ストリームに続く、「ちょっとコミュニケーションおかしくない?」企画第2弾です。別にホンダのことがキライなわけじゃないですよ。最近ホント、コミュニケーションが迷走してるので、取り上げやすいだけです。

レジェンドって???という人のために簡単に説明すると

8年半ぶりのモデルチェンジで4代目となったレジェンドは、ホンダのフラッグシップたる高級ドライバーズセダン。日本では、クラウン、フーガなど強敵がおり、過去の実績からみても、ホンダにとっては鬼門ともいえるクラスだ。

ただし!2004-2005年の「カーオブザイヤー」を受賞しました。このクルマ。

知ってました?

もういっちょ。ただし!売れてませーん。「カーオブザイヤー」撮ったのに・・・

この辺り、マーケティング的に切れそうですよね。「イイモノなのに、なぜ売れないの?」

話を戻し、どこがこのクルマのすごいところかというと、以下記事抜粋

『この4代目は、駆動方式をFFからAWD(4輪駆動)専用モデルとしたのが従来からの大きな転換となる。さらに、他のAWDとも異なるのが、世界で初めて、前後駆動力に加えて後輪左右の駆動力を同時に可変制御するSH(スーパーハンドリング)-AWDの採用にある』

だそうです。

要は、「SH-AWD」っていうスゴイ駆動力を持ったクルマ。それがレジェンドってことです。SH-AWDがとてつもない走りを実現したんでしょうね。カーオブザイヤーに選ばれたのもここら辺が大きいみたいですよ。

でも、全然売れてません。街中でほとんど走っているのを見たことないんじゃないですかね?それぐらい、売れてません。

原因は、「コミュニケーションの失敗」です。断言できますよ。原因は2つあります。

レジェンドは、15秒という非常に短いTVCMの中で「SH-AWDの凄さ」を解説する広告をしました。画期的な技術なので、コミュニケーションしたかったんでしょう。キモチは分かります。何年も開発に費やし、完成した技術なんですからね。

それを、15秒で伝えようとする姿勢に「自分達がいいと思うものは、生活者もいいと思ってくれるはず」とう発想があります。これが、失敗の元凶Part1です。

結構、Badな衝撃を受けたCMだったので、「この技術はホンダのブランド力を引き上げる事に貢献するのかなと。だからあんな理解されるはずもないSH-AWDの広告をやるのんだろうなぁ。ミニバンにも搭載されるのかもね」と好意的に解釈しようとした事もありました。

しかーし!この技術がミニバン領域に生かされる素振りは全然見られない・・・アーァ。

TVCMを見て、SH-AWDの凄さを理解した人は、広告代理店とホンダの人だけです。多分。ボクもCMを真剣に見ましたけど、CMを見て与えられたキモチは「イイ走りをするんだろうな」ということだけです。SH-AWDがあるから「できるコト」をエモーショナルさを持って伝えたなきゃいけないのに、SH-AWDを解説しちゃうんだもんなぁ。

そして残ったキモチは、だから「何」?

イイ走りをするクルマなんて、いっぱいあります。レジャンドを購入しようというキモチを作るには、あまりにも弱すぎる記号的価値です。

そこに、「525万」するプライシングのハンデが覆い被さってきます。これがPart2

525万ですよ!!

525万。ボクが愛してやまない、「X3」とそんな変わりませんよ(爆)

レジェンドは、ホンダの中ではフラッグシップであっても、世間の目からするとフラッグシップでは決してない。クラウンとはなかなか同格には見れないわけです。この点を見落としてしまったことも、レジェンドの売れない原因だと思います。メーカーの人いわく、クルマの技術を考えると安いほうだということです。

レジェンドのブランド力をきちんと把握していれば、発売前に高級輸入車と対抗できるクルマである話題づくりが必須なわけです。SH-AWD絡みで。

ジャンルは違いますが、Panassoncが新しい乾電池オキシライドで飛行機を飛ばした広告やってますよね。成功するまで試行錯誤あったのですが、それをネタにした仕込みを行ってます。単なる乾電池では終わらせないPanassonicの姿勢を感じますよね。乾電池なんて、コモディティの典型商品ですから。

Panassonicがコミュニケーションに造詣が深いなと思うのは、

乾電池を使った「コト」を絡めて、物語性を持たせることで、乾電池をブランド化しようとしていることです。オキシライドのFactは「長持ち」です。これをストレートに広告しても、埋もれてしまうこと間違いない!そこで、「長持ち」だからできるコトをメッセージしようとしたんだと思います。そこから、頭を捻り倒して出てきた物語につながっていく企画が、「飛行機を飛ばすこと」なのでしょう。「電池長持ち」というメッセージを広告でするより、百倍メッセージ性があります。価格が多少高くても売れます。

こういうことをSH-AWDでやんなきゃいけなかった訳です。それを怠ってしまった。これは代理店の責任です。

「SH-AWDの凄さを消費者はきっとわかってくる」という思い込みと「レジェンドのブランド力は浸透している」という勘違いにより、引き起こされた失敗なわけです。

大いなるコミュニケーションの失敗です。

その引き金になったのは、「消費者の知覚」という視点の欠落かなと思ってます。これがあれば、上記のような大いなる失敗は犯さなかっただろうなと。

簡単に言っちゃうと、消費者は情報を整理するために、頭の中にいろいろな引き出しを持っています。興味のあるジャンルなら引き出しは細かいだろうし、興味のあまりないジャンルなら引き出しはひとつぐらいしかないと思います。

(似たようなこと前も話したような気がするようなしないような・・・2度目だったらごめんなさい)

そして、受け取った情報から、「この商品は○○だ」と瞬時に判断し、引き出しの中へ入れ込みます。

この「どこの引き出しに入れるか」が消費者の「知覚品質」というヤツです。これはものすごーく大事なことで、知覚品質により競合関係が変わってくるし、引き出しを入れ替える作業が必要なことも出てくるわけです。

レジェンドの例で言うと、クラウンとかBMWとかベンツとかの「高級車」の引き出しに入っていると思っていたんでしょうね。

しかし、引き出しを開けてみると、「アレ?ないよ?ここにもないよ。あそこにもなかったよ。エーッ、どこ行っちゃったんだろう?」ということになっちゃたわけです。答えは簡単。元々、そこの引き出しにはなかっただけなんですけどね。

「知覚品質」を取り違えると、非常に恐ろしい事に成りかねないといことをレジェンドは教えてくれています。

コミュニケーションの第1歩は「知覚品質」の把握です。これが見えてくれば進むべきベクトルは、自ずと決まります。

いいこと言ってるよなぁ~。

知覚品質の欠如だったりして・・・

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