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2006年12月18日 (月)

ワークショップ

こんちは。X3です。

今、こんな本呼んでます。

ワークショップ―偶然をデザインする技術

今流行ってますよね、この言葉。

この本を読んでいると「コミュニケーションのあり方」を考えないといけんなーという気にさせられますね。ちょっと衝撃的でした。

「常に強者が生き残る適者生存」を前提とするマーケティングの常識を離れなさいと、この本はいいます。

ボクにとっては、これはすごーーーーく難しい。

オリエンを受けた瞬間に、この商品は競合は○○だから、マーケットの中でこのあたりにプロットし、ターゲットはこのあたりの人たちだから、○○なアプローチをしようみたいなことを、考える癖がついてます。

ボクのこの思考は、差別化を起因とした適者生存の思考以外の何者でもないです。でも、この本は、その「差別化」というのは、ホントに生活者にとって必要なものなのかを考えなさいと説きます。

僕らの商売は、クライアント様の出来上がった商売をいかに魅力的に見せるかが、生業なので、その物性的な「差別化」をいじることはほぼ不可能です。なので、そんな事言われてもなぁと思ったりする反面、そういう視点に立って、クライアント様が仰る「差別化」がホントに生活者の生活に役立つ、必要なモノなのかをあんまし、考えたことはないです。

厳密にいうと、「ホントにそれって差別化なの?」って考えないわけじゃないです。考えて、差別化じゃないよなぁと思いつつも、それを説き伏せる労力と時間のことを考えるとその差別化をいかに魅力的に見せるかということに注力したほうが、楽な場合が多いです、正直。だから、考えないようにしているというのが、正直なところですね。

これじゃーいかんですね。ハイ。よーわかっとります。ナハ。

で、この本は、商品の強みとか弱みとかそういうマーケティング要素を排除し、商品の本質を抉り出し、生活者の生活を豊かにするものは何かをワークショップで探り出しましょうと言っています。

それを、「中立変異」と呼んでいます。強みでも弱みでもないもの。今はなんともないこの変異こそが、生活者の生活を豊かにするコンセプトを生み出すものであると。

中立変異をもう少しわかりやすく言うと、

中立変異は、コンベンション(慣習)的思考からは決してでてこないものなんでしょう。コンベンションは、適者生存の論理の最たるものですからね。コンベンションをぶっ壊すもの。中立変異を簡単に言ってしまうとそういうものかと思います。

わかりやすくなかったりして・・・

このワークショップが凄いと思う別の視点は、この一連の作業をクライアントを巻き込んでできるというところかと。

一緒に考えて、クライアント自身が作りあげたモノを否定するわけがないですよね。

これをコンペの時にやられるらと思うと・・・。

ちなみに以前いたことのある会社の海外ブランチでは、ワークショップをやってコンペ11連勝というのを聞いたことがありましたよ。

ワークショップを企画・運営する部署がとある代理店ではできたと聞きます。まぁ、いろいろな意味で衝撃的な手法が日本にも根付こうとしていることだけは、確かなようですね。

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コメント

「強みとか弱みとか・・マーケティング要素を排除し、商品の本質・・生活者の生活を豊かにするもの」・・・むずかしいですねぇ。

 例えばゴルフクラブでいうと何なんでしょう。ゴルフで「生活を豊かにするもの」って、飛ぶこと、上手いと言われること、スコアがいいこと、金がかってそうに見えること、それくらいしかありません。

 これは全部マーケティング要素ですね。それ以外のものを見つけられるワークショップってありえるのかしら。あることを信じさせる新手の超心理学なんじゃないの。ユダヤ系アメリカ人ドクターの。
 

投稿: カブリオ | 2006年12月19日 (火) 18時21分

私もはじめは、そうはいってもと思った部分はあります。ただ、ワークショップには向き不向きのモノがあります。向いているのは0⇒1にするコト。要は新しい何かを産み出すという時です。

上記のコメントにあるような、「飛ぶ」とか「上手くなる」とか「ピタッと止まる」みたいな現状のゴルの中での差異化にはあまり向いてません。

だから、ゴルフでやる場合なんかは、新しい市場を創るという仮定の元に、話を進めていくんじゃないかと思います。
そういう仮定に立つと、ゴルフが生活者の生活を豊かにすることができるかもと思えてきませんか?

例えば、シニアの生活をより充実したものにするのがゴルフだとしましょう。

そうすると、シニアにとって優しいクラブって何?だとか、足腰が弱いので軽量シューズを開発したほうがいいのではないかだとか、防寒性の高いウェアを開発したほうがいいのではないかだとか、みたいなシニアゴルフマーケットが創造(もうあるんでしょうけど)できたりするのかなと思うしだいです。

ワークショップは商品開発とか、新しいコミュニケーション開発(新市場・新ニーズなど)を行うときとかに向いている手法かと思います。

投稿: X3 | 2006年12月20日 (水) 10時29分

はじめまして。masaと申します。
最近このブログを知り、時より拝見しております。
私の仕事も広告屋さんです。この道15年。。。
まだまだ勉強の日々ですかね。
流通業界の販促部から、印刷業界、イベント、企画業界、ディスプレイ業界等など仕事幅を拡大しております。

日々の変化は「麻薬」のようです。
日々の変化・・・これがないと凹んでしまうくらいです。

さておき、毎回楽しんで拝見しておりますのでたくさんいろんな情報を掲載してくださいッ☆
ではでは失礼しました。

投稿: masa | 2007年2月16日 (金) 00時06分

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